日々のあれこれ、PC/DAW環境での音楽づくりのこと──模索と思索の航跡です。
「4.PC/DAWのこと」カテゴリのアーカイブです。
オーケストラ打ち込み備忘録(2)DAWのこと (2009年10月23日)
シーケンスソフト(DAW)はSONAR
以前は長年に渡りWindows版のLogic Platinumを使用していたのですが、開発元の買収&撤退によってバージョンアップも既に止まっていたため、VSTの互換性などの面で支障が大きくなっていました。そこで、2007年にようやく重い腰を上げてSONARに乗り換えを行った次第です(この辺りの経緯について興味がお有りの方は「PCとシーケンサを一新(前編)」をご覧下さい)。
一般にオーケストラ音楽の打ち込みには、リアルタイム入力、スコア画面(楽譜)入力、ピアノロール入力といった方法がありますが、私の場合は部分的にリアルタイム入力を行いつつも、基本的にピアノロール画面で入力と編集/調整を行っています。
オーケストラ打ち込み備忘録(1)音源のこと (2009年10月21日)
使用音源はQLSO Gold Complete
ここ数年、オーケストラサウンドを打ち込みで表現するための環境は大きく変化しました。中でもエポックメイキングな出来事だったのが「Vienna」と「QLSO」というオーケストラ音源の登場だったと言えるでしょう。
それらは巨大かつ大量の録音サンプルからなっており、発音の強弱はもちろん、各音階ごとに細かくサンプリングされているのが特徴です。そのため、それまでは困難だった「音域の違いによる音色変化」の表現が自然に行えるようになりました(さらにViennaに至っては、レガート演奏の際の音の連続変化なども表現可能になっています)。
QLSO PLAY版 Ver1.2.5とSONAR8.3.1 (2009年06月24日)
2009年5月21日付けでQLSO PLAY版のアップデートファイルが公開されました。
QLSO PLAY版 Ver1.2.5
http://www.soundsonline.com/updates.php
私事でバタついていた状況も一段落したので、SONARのバージョンを8.3.1に上げて組み合わせて試用してみました。
QLSO PLAY版 Ver1.2.0 (2009年03月13日)
2009年3月5日付けでQLSO PLAY版のアップデートファイルが公開されました。今回は大きなアップデートとなっており、安定性とストリーミング性能が向上している様子が伺えます。
QLSO PLAY版 Ver1.2.0
http://www.soundsonline.com/updates.php
What's fixed and enhanced in PLAY Software Update v1.2.0?
* improved save times for instrument files on windows
* improved streaming engine
* new micro tunings for QL Silk and QL Ra
* extended streaming setting dialog with reset engine functionality
* resolved mute bug issue
* fixed sustain pedal threshold
* improved fonts for Stormdrum 2 and Orchestra
* hard limit to 0dB on the audio output for standalone
* implemented poly aftertouch automation
* product libraries entries in the browser now can be changed/added/deleted
* fixed portamento and first silent note issue
SONAR8.3でPLAYの保存時間問題が対処された模様 (2009年03月04日)
SONAR8のバージョンが本国アメリカではver8.3になりましたね。日本語版はまだ準備中のようですが、英語版のフォーラムを読んでいたところ、「対処された問題(Issues addressed)」として、「EastWest社のプラグインを使用したプロジェクトの保存に時間が掛かることに対処した」とありました。
http://forum.cakewalk.com/tm.asp?m=1648597
それと合わせて、EastWest社の公式フォーラムでもこのことが取り上げられていました。
QLSO PLAY版 Ver1.1.13 (2009年01月22日)
2009年1月21日付けでQLSO PLAY版のアップデートファイルが公開されました。Windows環境ではまだまだ不安定な状況の中、PLAY2なる新バージョンの情報も出てきていたので、「ここら辺りで現バージョンは切り捨て?」という不安も頭をよぎっていたのですが、PLAY2は拡張エディタ&自作ツールという位置付けのアプリらしく、少々安心しました。
QLSO PLAY版 Ver1.1.13
http://www.soundsonline.com/updates.php
QLSO PLAY版の音色パッチのアップデート (2008年12月18日)
QLSO PLAY版の音色パッチ(Instrument Library)のアップデートファイルが公開されました。
Instrument Library Update 1.0.2
http://www.soundsonline.com/updates.php
これは、PLAYエンジンのアップデートではなく、ヴァイオリンとかフルートといった各音色の設定ファイルといったもので、添付の説明テキストによると、このアップデートを適用することで以下の修正が行われるとのことです。
ソフト音源は海外から入手しています (2008年12月14日)
これまで、「楽器を買う」というと、町の楽器屋さんへ出かけて行き、現物を手にしてみて感触を確かめ、そして実際にその場で購入するという流れであり、今でもリアル楽器については何も変わっていません。
日本では取り扱いの無いレアな楽器などは、(現物確認が出来ないリスクをとって)海外から個人輸入するか、旅行の際に持ち帰るといった苦労が伴います。
しかし、これがソフト音源となると話はガラリと変ります。ソフト音源は要するに、プログラムファイルとそのデータというデジタル情報でしかありません。ですので楽器としてのモノの部分が無いため、極端な話、ソフト音源を使用する権利の購入だけで「楽器の入手」が出来てしまいます。
アメリカやヨーロッパのソフト音源であろうと関係ないわけです。大抵はDVD-ROMに収められてFedexで届けられますが、それとてもダウンロード購入という方法があるので必要ない場合があります。
デジタル制作と管弦楽法 (2008年12月10日)
言葉の通り、管弦楽法とはオーケストラという演奏集団によって音楽を響きわたらせる数々の経験則・方法ですが、ここではPC/DAWでオーケストラサウンドを用いる音楽制作に限って、その実践や取り組みの姿勢についてざっくりと考えてみます。
乱暴な言い方になりますが、現在の世の中では「コンサート会場でオーケストラの演奏を聴いたことのある人」よりも、「録音媒体(CDなどの各種メディア)を通じて“スピーカー越し”にオーケストラを聴いたことのある人」のほうが圧倒的に多いわけです。
私自身も例に漏れずそうでしたから、実際の演奏を初めて目の当たりにしたときには、管弦楽団の生み出す音楽空間の豊麗さに心をわしづかみにされ、CDなどを通じて耳にするオーケストラがいかに情報的に限定され、ある意味で音響的に抽象化されたものとして収められているかを実感したものです。
QLSO PLAY版 Ver1.1.6 (2008年12月09日)
QLSO PLAY版のアップデートファイルが公開されました。ここ最近は再び比較的頻繁な更新がなされるようになり、少しほっとしているところです。
当方の環境はWinXP(32bit)のSONAR7(32bit)で、ファイル保存の際に異常に時間が掛かるというバグは、これまでと比較してかなり短くなりました。約1.5GBの音色を読み込んでいるプロジェクトの保存に30秒を切るくらい、というところまで短縮されました。
以前は4分以上掛かっていたこと、見かけ上フリーズしたようになっていたこと、これらを勘案するとかなりの改善と言えるかもしれません。しかし、依然としてKompakt版よりも数割ほど多く時間が掛かっているのが事実です。
QLSO PLAY版 Ver1.1.6
http://www.soundsonline.com/updates.php
PLAY版QLSOとSONAR (2008年11月21日)
今年の夏に登場したEastWest社製のPLAY版QLSO(オーケストラ音源)と、SONAR7との相性がすこぶる悪く、せっかく無償アップデートでPLAY版を入手できたものの、事実上お蔵入りのままになっています。WinXPとPLAY版QLSOは共に32bit版です。
問題は主に、プロジェクトの保存で異常に時間が掛かることです。3インスタンスほどを立ち上げ、500メガほど音色を読み込んだプロジェクトを保存する際、約4分ほどの時間が掛かってしまいます。これを最初体験したときは、SONARもろとも落ちてしまったと思ったほどです。
先日公開されたver1.1.003(現在は非公開。近日中にver1.1.004として公開し直すそうです)では、保存時間が1/3程度になりましたが、これでも実用には程遠い長さです。以前のKompakt版QLSOでは、1.5ギガほど読み込んだプロジェクトでも秒単位で保存されていましたので、比べるまでもありません。
他にも、ストリーミング設定の内容などがうまく反映されなかったり、画面描画が乱れたり(再描画されずに空白のままになる)、などなど、こまごまとした問題が山積している模様です。
PCとシーケンサを一新(後編) (2007年11月10日)
※このエントリーは、「PCとシーケンサを一新(前編)」の続きです。
シーケンサ(シーケンス・ソフト)はDTM(DAW)環境の土台を成すもので、ことPCで音楽を制作する際には、鳴り響く音楽と自分とを結ぶ、ある意味で鍵盤以上に重要なインターフェースです。
つまり音楽制作の中核(コア部)なわけで、シーケンサの乗り換えとは、極端な話し「永年使ってきた楽器を持ち替える」ような出来事です。
そういう事情もあって今まで躊躇していたのですが、次なる新たな音楽制作環境に移行するにはどうしても避けては通れない道ですので、新たなシーケンサ探しが必要になってきます。
今までの環境で行っていた作業と同様のことが出来て、欲を言えば以前の不満を解消してくれそうな、そんなシーケンサをあれこれ探し、最終的にはSONARというソフトに決め、そしていよいよ新しい環境で習作を作り始める段階に入っていったのでした。
PCとシーケンサを一新(前編) (2007年11月10日)
さて先月、パソコン(PC)周りの環境を一新しました。これまでも、「もういい加減に新しくしよう」と何度も思いながらも、「これはこれでまだ使えるんだし……」などと先延ばしにしてきましたが、一念発起、遂に一新と相成りました。
今まで使っていたPC機材やソフト等は、既にメーカーによる開発が終了したものが多く、「歩みを止めて化石へと変わり行く機材たち」といった風情を漂わせていました……(笑)。
ですから、何かデジタル技術的に新しいことを取り入れようとしても、その環境では動作しないというケースが年々増えていましたので、なにかと窮屈な思いを感じていたのが正直なところです。
仏つくって魂入れたい (2007年04月01日)
昨今のテクノロジー進歩によって、音楽を形作ることがとても容易になりました。コンピュータ上で音素材の操作と評価というフィードバックを続けることにより、音楽が生み出され得ます。
実際に音楽として目の前に現れるために必要なプロセスや労力(各種技術、演奏人脈、制作環境など)は、現在では相当少なくなっていますし、DTM(デスクトップ・ミュージック)という単語にはそのことがよく象徴されています。
音楽を形作ることが容易になった、プロセスが簡便になった、そのこと自体はとても喜ばしいことですし、私自身、そのことの恩恵をタップリと受けている一人です。
しかし、その恩恵の影で露わになってきたこともあります。ネット上を中心に散見される批判的な言説として印象的なのは、言葉は少々悪いですが「“音楽をでっち上げること”もまた容易なことになったのだ」という指摘です。
PCで作曲する者とっての「楽器」 (2007年03月25日)
従来の「作曲(エクリテュール)→解釈・演奏」をPC完結型の音楽(DTMなど)にあてはめてみると、作曲家がエクリテュールを経ずに直接自らを解釈し演奏する、そんな姿を想像することが出来るでしょう。
そして、「何を使って演奏しているか」と問うならば、当然「PCを仮想楽器としてそれで演奏しているのだろう」と言われそうですが、ここで一歩踏み込んで「スピーカーを演奏しているのだ」と言ってみます。
ミックスダウン時の音の質感 (2007年03月11日)
以前にも指摘されたことがあったのですが、私の曲の2trミックスは「音質がモワッとしている」という傾向があります。
無理やりに良く言えば「マイルドな耳ざわり」と言えなくも無いですが、要するに「ガツンとエッジの効いたパンチのあるサウンド」の対極であり、物足りないということになるでしょう。
では、なぜこういった音質になってしまうのかを考えてみると、そこには自分の作曲スタイルと密接な関係があったことに気付きます。
DTMの比喩を想う (2006年06月19日)
他愛の無い想像。コンピュータ上で音楽を生み出していく形式(いわゆるDTM)は、例えるならば版画と似ているのではないだろうか。
原盤となる版木にあたるものは、DAW(シーケンサや各種編集ツールの総体としてのコンピュータ)上の情報であり、それを元にした無限の「最初の一刷り」であるミックス後のWAVEファイル(波形データ)が、デジタルコピーを介して流布していくと捉えられないでしょうか。
“版木”に手を入れられるのは、DAWを所有し操作する作曲者だけということです。実際の版画とは違い、何枚刷るかを作者が管理できないが、流通量のレアさが作品の価値には関わらないという点が、デジタル環境ならではという感のするところでしょう。