口琴(ジューズ・ハープ)に挑戦中

この前の「カリンバ組立キット」体験に気をよくした私は、さらなるアイテムを模索。そしてある楽器に目を付け入手し、そして練習中です。

それは「口琴(ジューズ・ハープ)」です。アニメ「ど根性ガエル」のテーマ曲や、カートゥーンで耳にする「びよよ~ん」という効果音でお馴染みの、あれです。

楽器には色々な特徴・傾向がありますが、今回の楽器選択に際しては発音に注目してみました。ピアノのように、誰でも簡単に発音させることができる楽器もあれば、バイオリンやトランペット、尺八など、発音そのものが難しい楽器もあります。

加えて、持続音の表現力という視点があります。今回の口琴は、この持続音の表現力において個性的な楽器です。口にくわえてバネ部をはじくことは演奏のきっかけとはなりますが、バネが振動している間の倍音操作こそが口琴の本領です。

「びよ~ん」という音空間の上に漂う倍音。それを口腔の形と容積の変化によって操作。近似値ながらも長音階や複数のキーのペンタトニックを演奏することも出来るのです。

この音世界は、ちょうどホーミーと同じですね。あちらも「ぼえ~」という基音を声帯で発音しながら口腔で倍音を強調させる演奏方法です。ホーミーの場合は、あの「ぼえ~」を発声するのが難しいわけですが、口琴だとそれを楽器が肩代わりしてくれる形になります。

この倍音操作ですが、口笛の得意な人だったらコツをつかみやすいと思います。高次倍音になる程、微妙な口腔容積の変化が必要ですが、これはちょうど口笛の高音時と同じような舌のコントロール感覚だと感じたからです。

もちろん、このような旋律楽器としての楽しみ方のみならず、音量は小さくともアグレッシブなリズム楽器としてビヨビヨと演奏することも楽しめます。

例えば、喉を開けてリズミカルに軽く呼吸をしながら演奏すると、音の量感が一気に変化するのですが、その様はなかなかインパクトがあります。工夫すればドラムセットのような多様性を口琴で表現できますのでお試しあれ。

今回入手した口琴はハンガリー製のものでしたが、この口琴という楽器族は極東アジアから東南アジア、中国を経てヨーロッパに至るまで、実に多様な種類が存在しているとのことです(北海道のムックリも同族です)。

私が不勉強だっただけなのかもしれませんが、人類の歴史の中でも特に原始的な楽器の一つと言われながらも、日本ではそれが楽器として演奏されるものだという認識は乏しいのかもしれません。みなさんも「ただの効果音発生器」ではない、「楽器としての口琴」に触れてみてはいかがでしょうか。

最後に、今回私がお世話になった口琴企画室さんのサイトをご紹介しておきます。

オフィス口琴企画室 Official Site