新曲が出来ました。『輝石(きせき)』

この秋、歌手の葉月ゆらさんからコラボレーションのお誘いを頂きました。 発表されておられる作品群をお聴きしたところ、多彩かつ表情豊かで伸びやかな歌声がとても素晴らしく、喜んでご一緒させて頂いた次第です。 そして先日、無事に一曲完成しました。ぜひお聴き下さい。

『輝石(きせき)』 MP3(5.2MB)演奏時間 4分31秒
葉月ゆら(作詞・歌)/ものえ(作曲)
collabo/kiseki.mp3

  窓辺に佇む優しい天使よ
  広げた翼 揺れる其の髪
  私の手を取り誘う帳へ
  冥府の底に導いて欲しい

  あの人を救い出す為の贄になろう
  痛みも苦しみも全てを受け入れる

  恋した日々だけが 輝き 色褪せない
  記憶は剣へと変わり胸を刺す

  嗚呼 堕ちて行く 導いて闇の賢者よ
 
 
  壊れた世界に咲く一輪の薔薇
  願いは潰え 破滅の輪へと

  束縛の鎖 解き放たれた悲劇
  摂理をも破って蘇れその命

  愛した日々達が 揺らめく蜃気楼
  掴めぬその姿 追い駆けるの

  恋した日々だけが 輝き 色褪せない
  記憶を刻んだら 明日へと生きよう

  夜は明ける

お話しをもらって、葉月さんの歌声と自分の音楽の組み合わせを考慮したとき、真っ先に浮かんだのが「ミュージカルやオペレッタのソプラノ曲」でした。葉月さんも僕のオーケストラ曲を気に入って下さっていたそうで、「それならば」ということで、腰をすえてフルオケ曲に取り組むことにしました。

今回はシンプルな楽曲形式にして、響きは表面的には奇をてらわず、細部に配慮しつつ構成にダイナミクスを付け、葉月さんの歌の良さの引き立て役に徹しました。 表キーワードは「美麗な音楽」、個人的なキーワードはそれプラス「コクのある曲をつくる」でした。

ボーカル・ミックスは専門外なので手探りの面が強かったですが、ステージ上での演奏のような「オケのクレッシェンドに溶け込むような感じ」が出せればと思い、こういった仕上がりになりました。やはり、ミックス・エンジニアさんのお力が欲しいところです。

ちなみに演奏には、フルオケということでQLSO Goldを使用しました。こういうドラマチックな感じのオーケストラ伴奏にはQLSOが役立ちますね。登場してから既に何年も経ったソフト音源ですが、これからも活躍してくれることでしょう。

微力ながら、葉月さんの歌の魅力が少しでも伝えられれば幸いです。
葉月ゆらさんに興味をもたれた方は、公式サイトへどうぞ。

「カルチェラタン」
http://hatukiyura.sakura.ne.jp/index.html

それでは、ごゆっくりお聴き下さい。