一般の音楽書

音楽全般について述べられた本の紹介とレビュー。

『オーケストラ』アラン・ルヴィエ著のレビュー

本書は、管弦楽法の歴史のガイドブックであり、各時代の作曲家たちの実践のダイジェストであり、管弦楽法の変遷の概要を示すものです。 続きを読む »

『大作曲家が語る 音楽の創造と霊感』アーサー・M・アーベル著のレビュー

(※本書は『我、汝に為すべきことを教えん』を改訳・再編集したものです。以下の文章は以前の版にもとづいて書かれたものです。)

ブラームスやR・シュトラウス、グリーグなど、19世紀末の著名な作曲家たちへ「霊感(インスピレーション)とは?」と問いかけた貴重なインタビューが収められています。 続きを読む »

『未聴の宇宙、作曲の冒険』湯浅譲二/西村朗 著のレビュー

著者は共に現代音楽界で活躍を続ける作曲家であり、これまでに個性的な作品を世に問うてきた個性的な人物たちです。本書は、そんな両者が創作について縦横に語り合った、奔放な対談集です。 続きを読む »

『音を投げる―作曲思想の射程』近藤譲 著のレビュー

「線の音楽」という独自の作曲実践を通じて個性的な作品を発表する傍ら、音楽に対して根元的な問いの眼差しを向け続ける作曲家、近藤譲氏。本書は氏の二十年にわたる期間に書かれた評論をまとめたものです。 続きを読む »

『事典 世界音楽の本』徳丸吉彦/高橋悠治/北中正和/渡辺裕編のレビュー

「世界音楽の本」という書名を見たときに先ず思い描くのは、ゴスペルやレゲエやラテン音楽、他には中東やアフリカ等々の世界中の音楽について、その音楽的特徴や成立過程の解説と参考音源の紹介がなされた本、各ジャンルの基本情報を網羅した本、といったところではないでしょうか。 続きを読む »

『音楽を「考える」』茂木健一郎/江村哲二 著のレビュー

タイトルからは大上段に構えたシリアスな印象を与えますが、実際には平易な言葉によって柔軟で軽妙な対話が繰り広げられており、取っ付き難さはありません。本書が「ちくま新書」としてではなく「ちくまプリマー新書(学生や若年者向け)」として刊行されていることからもそれは伺えます。 続きを読む »

『クレーの絵と音楽』ピエール・ブーレーズ著のレビュー

作曲における“秩序”とは、どういった意味を持つものなのでしょうか。秩序をそれ単独として思索するのではなく、そこからどの様な音楽を“演繹”するのかと問うたならば、秩序の遵守から生み出されるものとそれ以外のものとの“ゆらぎ”によって、結果として「秩序から多様性が生み出される」という事実に気付くものなのではないでしょうか。 続きを読む »

『ポピュラー音楽の基礎理論』ピーター・ファン=デル=マーヴェ著のレビュー

本書の「イントロダクション」にもある通り、この本は表面的な様式的特徴、すなわちピッチ、テンポ、音量、楽器編成等など、ポピュラー音楽業界が黄金時代のヒット曲の数々を目新しく見せかけるために使ってきた一般的なあの手この手を、分析する本ではありません。 続きを読む »

『音と音楽の基礎知識』大蔵康義 著のレビュー

「音(音響)の基礎知識」という内容の本はよく見かけます。「音楽の基礎知識」という内容の本も同様によく見かけます。そんな中、その双方を一冊にまとめ上げたのが本書「音と音楽の基礎知識」です。 続きを読む »

『サウンド・エシックス』小沼純一 著のレビュー

現在、身の回りに当たり前のものとして存在し、終始鳴り響いている“音・音楽”ですが、本書では、日常の環境の一部であるがゆえに見過ごしていること、一般的に省みられないことを丁寧に取り上げながら、「どこからどこまでが音楽なのか」という、いわば音楽の輪郭(へり)について問題提起をしながら、この著者独特の語り口で「音楽文化論」を説いていきます。 続きを読む »

『音楽のリズム構造』G・W・クーパー/L・B・マイヤー共著のレビュー

西洋クラシック音楽を対象にしたリズム論の古典的名著です。“リズム”という概念の枠組みを明確にしつつ拡大し、音楽のリズム構造についての理論を体系付ける試みがなされています。実例(最後はトリスタンとイゾルデの抜粋)を取り上げながら分析を進めると共に、作曲におけるリズムの視点にも言及しています。なお、本書は1968年に出版されたもの新訳です。 続きを読む »

『音楽の認知心理学』リタ・アイエロ編著のレビュー

認知心理学および教育学、美学などの専門家たちによる、音楽をテーマとした研究論文集です。教育学の章などでは、心理学の実験現場からのレポートとしての色合いが濃く、音楽の心理学的アプローチの実際を垣間見ることが出来ます。 続きを読む »

『音楽をつくる可能性』ジョン・ペインター著のレビュー

本書は、作曲において大切なものに気付き、目を向け、そしてそれを身に付けるために役立つ、具体的なアドバイスや実践法が書かれた稀有な本です。基本的に西洋音楽を土台としていますが、その理念は分野や国籍を超えたものとして読むことが可能です。 続きを読む »

『精神と音楽の交響』今道友信 編著のレビュー

西洋音楽美学の歴史を俯瞰できる構成で編まれた、音楽美学の研究論文集です。編者は今道友信氏で、今道氏は美学解説の名著のひとつ『美について』(講談社新書)の著者でもあります。 続きを読む »

『音楽美学入門』国安洋 著のレビュー

本書は音楽美学の歴史とその概要を網羅し、それらへの解説と批評がなされている、今なお優れた入門書でありガイドブックです。著者は本書を指して「音楽美学序説」と呼んでおり、読者はここからそれぞれの“本論”へと進んで行くことになります。 続きを読む »

『音楽する精神』アンソニー・ストー著のレビュー

副題に「人はなぜ音楽を聴くのか?」とあるように、本書は音楽と人間との根源的な関わりについて論じた骨太な音楽論です。古くはイデア論からショーペンハウアーを経つつ、新しいところではグリフィスやダールハウス、ランガーなどの論考を参照しながら、音楽を享受する喜びの源のことや作曲という創作の謎に踏み込んで行きます。 続きを読む »

『音楽して生きたい!』エリザベス・スウェイドス著のレビュー

作曲家を志す人のための応援歌と呼べる一冊です。著者はミュージカルやオペラなどの分野で活躍し、トニー賞へのノミネート経験もあります。そういった分野で揉まれてきただけあって、エネルギッシュであり、また時にシニカルな視線からのユーモアも感じさせる内容です。 続きを読む »

『大作曲家があなたに伝えたいこと』千蔵八郎 著のレビュー

およそ百人に及ぶクラシック音楽界の作曲家の発言をまとめ、それぞれに著者が解説コメントを加えた本です。目次の抜粋をご覧のように、古くはラモーやクープランから、近年ではクセナキスやリゲティ、武満徹に至るまで、作曲家の百花繚乱といった感があります。 続きを読む »

『作曲家の世界』パウル・ヒンデミット著のレビュー

ドイツの作曲家ヒンデミットによる、自らの音楽論、作曲論を自伝的な要素も含めつつ書かれた本です。原書は1952年にドイツで出版されたもので、時代背景などの面で古さを感じさせる面もありますが、作曲する者としての思いが書かれたその内容は、大きな価値を持ったものです。 続きを読む »

『音楽の不思議』別宮貞雄 著のレビュー

「私は、ただ音楽をつくるだけでなく、同時に、『一体音楽とは何なのか』『自分は何のために作曲をするのか』等々、考えなくてはいられないたちであり、そのような発言をし、また文章に書いてきた」──自らそのように述べる著者による評論集の名著です。 続きを読む »