『実践コードワーク理論編』

本書の特徴

実践コードワーク理論編

ポピュラー系の音楽理論書の定番と言われる本です。著者の篠田元一氏は、キーボードマガジン誌の連載時代からその音楽理論解説には定評があり、本書はその経験と成果を体系的にまとめ上げた一冊と言えます。

タイトルに「実践」とあることから分かるように、その解説と譜例はあくまでも記号的(特定のスタイルを前提とはせず、余計な装飾が省かれている)でシンプルかつ洗練されたものとなっており、読者が即応用できるような形になっています。

初心者はこれ一冊で何もかも理解できる、というわけではありませんが、理解へ向けた土台として本書を中心にすえながら他のガイドブックを参照し学習を進めることで、より深い理解を得ることが出来ることでしょう。もっとも身近な最初の一冊としておすすめです。


ブック・レビュー

クラシック系以外の人が理論に触れる場合、最初に接するのは「コード理論」ではないでしょうか。ポピュラー系の作曲をはじめた時、コード進行を先に決めておいて、そこからメロディーを導くというやり方は割と一般的だと思います。

ここで気を付けておきたいのは、コード進行は、具体的な伴奏の音の流れを作る為だけのものではない、ということです。あくまでも「複数の音の重なりが生み出す“響きの移ろい=和声の変化”」を記号で表したものだと捉えてもらいたいです。そのことを頭の隅に置きながら本書を読み進めて行けば、コード理論の分析力やその限界も徐々に見えてくると思いますし、コード理論を逆手に取った作曲技術も可能になってくるのではないでしょうか。

ちなみにコード理論のほとんどは、バークリー(シリンガー)システムと呼ばれるジャズ理論が母型になっています。そして、それは元々、即興演奏の方法論として発達してきた面が大きいものです。

関連情報

実践コードワーク理論編 『実践コードワーク理論編』
篠田元一 著
出版社:リットーミュージック(ISBN:484561149X)
発行日:2005年1月
サイズ・価格:319ページ ¥2,415 (税込)


関連する本

本書の目次

  • 第1章 コード理論の基礎知識
  • 第2章 コード・ボイシング
  • 第3章 分数コード
  • 第4章 転調
  • 第5章 スケール
  • 第6章 モード

著者について

篠田元一(しのだ もとかず)

大学在学中より音楽理論を学び、それに併行して数多くのスタジオ・ワーク、バック・キーボード、ステージ・アレンジを努め、プロ・ミュージシャンの道へ。現在ではモトミュージック主宰としてCM、映画、イベント、ビデオなどの音楽制作をはじめ、オリジナルの曲データ集、音色ソフトなども数多く手掛けている。日本シンセサイザー・プログラマー協会(JSPA)の理事担当。(本書より引用)


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